4月の青年会
2023年4月16日礼拝終了後会堂にて開催しました。
お話は北原和夫牧師による「『復活』について」
讃美:Amazing Grace
聖書:ルカによる福⾳書24:1〜8
「『復活』について」 北原和夫牧師
婦⼈たちは、・・・週の初めの⽇の明け⽅早く、準備しておいた⾹料を持って墓に⾏った。⾒ると、⽯が墓のわきに転がしてあり、中に⼊っても、主イエスの遺体が⾒当たらなかった。そのため途⽅に暮れていると、輝く⾐を着た⼆⼈の⼈がそばに現れた。婦⼈たちが恐れて地に顔を伏せると、⼆⼈は⾔った。「なぜ、⽣きておられる⽅を死者の中に捜すのか。あの⽅は、ここにはおられない。復活なさったのだ(egeiro)。まだガリラヤにおられたころ、お話しになったことを思い出しなさい。⼈の⼦は必ず、罪⼈の⼿に渡され、⼗字架につけられ、三⽇⽬に復活する(anistemi)ことになっている、と⾔われたではないか。」そこで、婦⼈たちはイエスの⾔葉を思い出した。
婦⼈たちが思い出したというイエスの⾔葉は⼆度語られています。9 章21~22節:
イエスは弟⼦たちを戒め、このことをだれにも話さないように命じて、次のように⾔われた。「⼈の⼦は必ず多くの苦しみを受け、⻑⽼、祭司⻑、律法学者たちから排斥されて殺され、三⽇⽬に復活する(egeiro)ことになっている。」
このときはegeiro(起き上がる)という意味の⾔葉を使っています。具体的な体の動きを表す⾔葉だそうです。イエスが最初に死と復活を予告されたときには、弟⼦たちにとって「復活する」よりは「起き上がる」という⾔葉の⽅がイメージしやすかったのかもしれません。そしてこれは婦⼈たちがイエスの墓で出会った天使が使った⾔葉(24:6)も「起き上がった」です。イエスが新たに命を得て起き上がったのを天使たちは⽬撃したのだ、ということを暗⽰しているように思えるのです。エルサレムに上る直前で、再びイエスは死と復活を予告します(18章31〜33節)。
イエスは、⼗⼆⼈を呼び寄せて⾔われた。「今、わたしたちはエルサレムへ上って⾏く。⼈の⼦について預⾔者が書いたことはみな実現する。⼈の⼦は異邦⼈に引き渡されて、侮辱され、乱暴な仕打ちを受け、唾をかけられる。彼らは⼈の⼦を、鞭打ってから殺す。そして、⼈の⼦は三⽇⽬に復活する(anistemi)。」
ここでは「復活する」にはanistemi という⾔葉が使われていて、24章7節の「復活する」と同じ⾔葉です。anistemi はana(上に)とistemi(しっかり⽴つ)を合成した⾔葉で、イエス・キリストの神性を表しているように思われます。anistemi という⾔葉で表されているところ(18:33、24:7)では、実際に「起き上がる」場⾯は記されていないのであり、「起き上がる」という⾔葉では表現し尽くせないことが起こったということを暗⽰しているように思うのです。この⾔葉を「よみがえる」と訳している本もあります。
[佐藤研・荒井献(訳)「新約聖書II ルカ⽂書」(岩波書店、1995 年)p.146
⁂青年会は毎月第3日曜日、主日礼拝の後に会堂にて30 分~1時間ほど。誰でも参加自由です⁂
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