伝道部主催公開セミナー「最期に備えて準備する」報告
2月25日(日)礼拝後2階集会室で行われた公開セミナーは、寒い日でしたが58名もの方の参加がありました。
講師は当教会で受洗され青年会時代を過ごされた吉田勝也先生。
先生は現在かつや心療内科クリニック院長・藤沢北教会員(2024年8月現在は横浜指路教会員)。ホスピス・緩和ケア医として多くの患者さんの看取りをされてきた事から「最期に備えて準備する」と題してお話しをしていただきました。
『誰にとっても「死」は不意打ちにやってきて、生は未完成で終わります。だから、この強制終了の死を前にして準備と知識が必要です。「平穏死」「自然死」を望む方が、元気なうちに記しておくリビング・ウィル(事前の意思表明書)があります。
例として私自身のリビング・ウィルは、①意識を失ったら救急車を呼ばない。②心停止のとき蘇生術を行わない。③往診してくれる医師がいれば呼んで頂いてよい。④人工呼吸器はつけない。⑤点滴はしない。⑥栄養補給のための濃厚点滴や胃瘻はやめる等々。
人間の致死率は100%です。死を前にして、後悔・罪悪感に苛まれる方が圧倒的に多いことも事実です。そうした方々に寄り添いながら死の恐怖感を覚える中で、もっとみ言葉に聞きたいと思うようになり、東京神学大学の聴講生にもなりました。
イエス様の十字架は、この罪なる私のためだった。「わたしは復活であり命である。わたしを信じる者は死んでも生きる(ヨハネによる福音書11章25~26)。」赦されているから生きていけることに感謝しました。「あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい(ルカによる福音書7章36~50)。」』
限られた時間の中、かなり切実な質問もありました。濃い内容でしたが、もっと具体的にお聞きしたかったの声もありました。
そして、真面目に純粋かつ真摯に、現在と未来を考えて悩んでいた40年前の「吉田君」。
その彼を知っていた方は、悩みながらも精神医療に現在たずさわっていることに、深い感慨を覚えたそうです。
(伝道部文責)